#21.. 旅立ち |
| Update : 2005/07/02 15:21:00 |
京都駅に着いて、少年と共に空港行きリムジンバス乗り場へと向かった。すぐにヒムも到着したので、予定よりも早いバスに乗ろうか、ということになった。
やがて、マキシドールがこちらに向かってきたので、私は係員に切符を買い求めた。
四人分の切符代金を払っていると、背後で
「京都来てまで、雪が降っているとは思わなかった」とマキシドールの声がした。
ところが、切符を買って振り向くと、マキシドールの姿は無かった。先ほどまで、確かに一緒にいたはずなのに、いつの間にかいなくなっていた。
(コンビニかトイレにでも行ったのだろうか?)
そして、バスの出発時間ぎりぎりにマキシドールは現れた。
彼が言うには、今京都に着いたところだという。
(では、先ほど現れたマキシドールはファントムだったのだろうか?)
空港に着いて、道子がお届けする浜焼き鯖寿司を探したが、見つからなかった。
北と南にターミナルが分かれているので、こちら側には売っていないのかもしれない。
(これで、旅の目的の一つが失敗に終わった)
仕方が無いので、たこむすを購入し、機内で食べることにした。
ゲートを通過する際、毎回ヒムはベルトで金属探知機に引っかかるのであった。
前回沖縄に行ったときは、カッターナイフで引っかかり、没収されていた。さすがに懲りて、カッターは持ってきていないが、ベルトは相変わらずであった。
いい加減ベルトを変えるかしないと、ブラックリストに載ることになるだろう。
イラク戦争の影響で、ゲートのチェックが随分厳しくなっていた。
飲みかけのペットボトルも厳重にチェックする、とゲート入り口に書いてあった。
ところが、ゲートを通る際、他の手荷物と一緒にX線を通すだけであった。あれで一体どうやって爆発物かどうか調べるのだろうか。
(液体の成分までは判らないと思うが)
それとも、X線検査の黒い箱の中に、実は人が隠れていて、飲んで確かめているのかもしれない。
(空港の皆さん、ご安心を。私のお茶は賞味期限切れていません!)
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