Departure Index
About Blog Gallery Column Link Concept
えむえむ・ザ・ワールド
#06.. 続・いと高き所におわす者
 | Update : 2005/07/02 15:21:00 |
歩きながらふと頭上を見上げると、木の枝の上に鳩がとまっていた。

過去の経験から、私にはそれが、憎き悪の手先であることがわかっている。

しかし、今回は敵のステルス羽毛によって、こちらのレーダーに反応しなかったため、肉眼で確認するまで発見できなかった。

そんな戯言は戦場では当然通用しない。教科書で学ぶ世界とは違うのである。



現に今、既に敵のホーミング白き無慈悲なる一撃は、私を完全にロックしていた。

(駄目だ、避けきれない!)

回避が不可能だと判断した瞬間、私は極光壁を発動させた。

しかし、鳩の行動はキャンセルされることなく、白いリキッドは私に向かって自由落下している。

私は為す術無く、その白き無慈悲なる一撃を左肩に甘んじて受けた。

正直に言うと、私はその圧倒的な位置エネルギーを前にして、足がすくんでしまったのである。



一度でもこの攻撃を受けたことのある者なら理解できよう。

これは衣服に付いたら、なかなか落ちない。

加えて、精神的ダメージも簡単には拭い去れない。髪に付いたときなど最悪だ。



私は物理的ダメージと共に、激しい精神的ダメージを受けた。

しかも、これは一度きりではなく、RPGの毒の効果のように、被害者に精神的ダメージを与え続ける。

そして通行人とエンカウントする度に、後ろ指をさされて私の精神力は鰹節のように削り落ちていくのであった。

最早、自我を保つのも困難である。やがて、抑えきれずにイドが出るのも時間の問題だ。

私は心底がっかりして、家に帰るのであった。

(次回までに時空転移シールド(注1)かフェイズシフト・システム(注2)を搭載しておこう。)



もしも、この私に自由に大空を舞うための、蝋で固めたのとは違う翼があったなら、奴等を地獄の果てまで追いかけていけるのに。



*注1:時空間に干渉して、エネルギーそのものを別の次元へと逸らすことで防御できる。しかし、時空間に影響を与える攻撃の場合は、その限りでない。

*注2:一定の電流を流すと移送転移が起こり、装甲が硬質化して、実体弾等あらゆる物理攻撃を無効化できる。

上記、スターオーシャン3、機動戦士ガンダムSEEDより引用
Contents

Sponser
Copyright 2000-2024 Departure all rights reserved.